【歌詞和訳】コールドプレイ「Viva La Vida」を聴くと心がザワザワする(美しき生命)
今回、歌詞を和訳するのはコールドプレイの「Viva La Vida」。
タイトルの「Viva La Vida」は和訳すると「人生万歳」といったところ。
ただし、邦題としては「美しき生命」とされているみたいですね。
歌詞全体のイメージは、「かつて絶大な権力を誇った王が一人 しかし操り人形に過ぎず すぐに転落 そして良き時を懐古する」という感じですかね。
「ルイ16世」なんかがモデルという話もありますが、コールドプレイ自身が特定の王をモデルとしているわけではないと語っています。
栄華と凋落を知っている架空の王を主人公として、「酸いも甘いも 一つの人生」を歌った曲なのかなと。
まずは、コールドプレイの「Viva La Vida(美しき生命)」の歌詞の和訳をどうぞ。
Coldplay「Viva La Vida(美しき生命)」のMV
【歌詞和訳】Coldplay「Viva La Vida(美しき生命)」
以下、英語歌詞は引用 日本語歌詞はオリジナル
Coldplay『Viva La Vida(美しき生命)』
I used to rule the world
私はかつて 世界を治めていた
Seas would rise when I gave the word
私の言葉で海の水が上がるかのように 思い通りだった
Now in the morning I sleep alone
でも今は 朝 目が覚めると 一人
Sweep the streets I used to own
かつて自分の物であった 通りを掃除している
I used to roll the dice
かつては 私が賽を振っていた
Feel the fear in my enemy's eyes
敵の目に恐怖が宿るのを感じながら
Listened as the crowd would sing
群衆の歓喜が聴こえた
Now the old king is dead long live the king
「古い王は死んだ 新王万歳!」
One minute I held the key
つかの間 「鍵」を手にしたんだ
Next the walls were closed on me
けどすぐに 壁に取り囲まれてしまった
And I discovered that my castles stand
私は気づいたんだ 私の城は
Upon pillars of salt and pillars of sand
塩の柱と砂の柱と上に建っていることに・・・
I hear Jerusalem bells a-ringing
エルサレムの鐘の音が聴こえる
Roman cavalry choirs are singing
ローマ軍の聖歌隊が歌っている
Be my mirror, my sword and shield
私の鏡、剣、盾となれ
My missionaries in a foreign field
異国の地へ赴く宣教師となれ
For some reason I can't explain
なぜだか説明できないけど
Once you'd gone there was never
あなたが去ってから 無かったんだ・・・
Never an honest word
私が信じるべき本当の言葉が
And that was when I ruled the world
それは 私が世界を治めていた時の話
It was a wicked and wild wind
邪悪で荒い風が
Blew down the doors to let me in
ドアを叩き 私を招きいれた
Shattered windows and the sound of drums
窓は割れ 太鼓の音が聞こえた
People couldn't believe what I'd become
人々は 変わり果てた私の姿を信じられなかった
Revolutionaries wait
革命家が待ちわびるのは
For my head on a silver plate
銀の皿に置かれた私の首
Just a puppet on a lonely string
一本の糸で操られる人形のような
Oh who would ever want to be king?
誰が 王になりたいと思うだろうか?
I hear Jerusalem bells a-ringing
エルサレムの鐘の音が聴こえる
Roman cavalry choirs are singing
ローマ軍の聖歌隊が歌っている
Be my mirror, my sword and shield
私の鏡、剣、盾となれ
My missionaries in a foreign field
異国の地へ赴く宣教師となれ
For some reason I can't explain
なぜだか説明できないけど
I know Saint Peter won't call my name
聖ペトロはきっと私の名前を呼ばないだろうな
Never an honest word
私が信じるべき本当の言葉は無かったんだ
And that was when I ruled the world
それは 私が世界を治めていた時の話
Oh oh oh oh ohh oh [x5]
I hear Jerusalem bells a-ringing
エルサレムの鐘の音が聴こえる
Roman cavalry choirs are singing
ローマ軍の聖歌隊が歌っている
Be my mirror, my sword and shield
私の鏡、剣、盾となれ
My missionaries in a foreign field
異国の地へ赴く宣教師となれ
For some reason I can't explain
なぜだか説明できないけど
I know Saint Peter won't call my name
聖ペトロはきっと私の名前を呼ばないだろうな
Never an honest word
私が信じるべき本当の言葉は無かったんだ
And that was when I ruled the world
それは 私が世界を治めていた時の話
Coldplay「Viva La Vida(美しき生命)」歌詞を和訳してみて・・・
最初の4行で、主人公である王様の「栄華と凋落」が分かります。
「Seas would rise」は、実際に海が上がるわけではなく、そのくらい世の中を思い通りにできたという表現かなと。
「sea」ではなく「seas」ですから、なおさら凄かったんだと。
でも、次の2行では「かつて自分が支配していた通りを 自分で掃除する」という悲しい凋落が綴られています。
極論、この4行がコールドプレイ「Viva La Vida(美しき生命)」のストーリーの全貌ですよね。
ざっくり説明すると、「栄華を極めたけど、革命を起こされて、転落しちゃった王様の懐古」。
個人的には歌詞を和訳していて、栄華を極めた時代を懐かしむ王様の寂しげな感じが心に残ります。
歌詞だと「エルサレムの鐘の音・・・」からの部分がそうですね。
この頃の王様には、鐘の音も聖歌隊の合唱も自分の為であり、剣や盾などになり自らの為に働いてくれる人々が居た良き時代。
そして、その後に続くのが、この歌詞の中で唯一登場する「You」。
「あなた」が去ってから悲しい時代があったことが分かりますが、この去ってしまった「You」が誰なのか・・・
私は、勝手に「愛した人」なのかなと思ってしまったんですが、みなさんはどうですか?
とくにフューチャーされているわけではないので、そこを突き詰めたい歌ではないんでしょうけど。
タイトルの「Viva La Vida」は和訳すると「人生万歳!」という感じですが、もしこのタイトルを叫んでいるのが主人公の悲しき王様だとしたら・・・
その王様の目は、ちょっと潤んでいるのかなって。
「万歳!」って言いながら、良い時代もあったなぁ、愚かだったなぁ、誰も本当の事を話してくれなかったなぁ、って。
邦題は、「美しき生命」ってことですが、個人的にはイマイチしっくりきません。
ヴァイオリン(?)から始まるMusicは、聴く度に感じ方が変わる程、色々なものが詰まっているなと。
王様の栄華を極めた時代の華やかさを感じたり、どうにもならない時の流れだったり・・・
なんとも表現しようのない感情が心にひたひた溢れてきて、ザワザワします。
その掴みどころのなさは、まさに「人生」とか「生命」だなって。
ちなみに、このコールドプレイ「Viva La Vida(美しき生命)」は、「ロック」というくくりなんですかね?
私はミュージシャンではないので、「ロック」のなんたるかは知りませんが、コールドプレイ「Viva La Vida(美しき生命)」はいわゆるロックというより、まったく新しいジャンルのように感じます。
そんな、コールドプレイの「Viva La Vida(美しき生命)」の歌詞の和訳でした。