【歌詞和訳】ビートルズ「レットイットビー」には「秘密」と「想い」が秘められている!?
今回、歌詞を和訳するのはビートルズの「レットイットビー」。
もう言わずとしれた名曲中の名曲。個人的にかなり好きな曲です。
タイトルの「Let It Be」の和訳というか解釈は、色々ありますよね。「なすがままに」「ありのままに」「そのままでいいんだよ」的な感じですかね。
私は、「レットイットビー」は「身をゆだねなさい」と和訳しました。
歌詞にもある通り、マリア様から頂いた素晴らしいお言葉なので、なんかイメージとしてこんな感じなのかなと。この「レットイットビー」の解釈は、人それぞれ違って良いと思いますが、ただみんなニュアンスは同じなんだと思います。
そして、この「レットイットビー」という曲には、ポール・マッカートニーの想いが密かに込められているんです。そのポールの想いも相まって、心に沁みわたる曲になってるんですね。
この曲が持つ荘厳な雰囲気を意識しつつ、ビートルズの「レットイットビー」の歌詞を和訳してみました。
The Beatles「Let It Be」のMV
【歌詞和訳】The Beatles「Let It Be」
以下、英語歌詞は引用 日本語歌詞はオリジナル
The Beatles『Let It Be』
When I find myself in times of trouble
苦難の時にいると気づいた時
Mother Mary comes to me
マリア様が僕のところに現れて
Speaking words of wisdom
素晴らしい言葉をくれたんだ
Let it be
「身をゆだねなさい」って
And in my hour of darkness
僕が暗い時を過ごしていると
She is standing right in front of me
彼女は僕の前に立って
Speaking words of wisdom
素晴らしい言葉をくれたんだ
Let it be
「身をゆだねなさい」って
Let it be, let it be
なすがままに
Let it be, let it be
あるがままに
Whisper words of wisdom
彼女はそうささやいた
Let it be
「身をゆだねなさい」って
And when the broken hearted people
心が傷だらけの
Living in the world agree
世界中の人々が 心を一つにすれば
There will be an answer
答えは必ずあるから
Let it be
「身をゆだねなさい」
For though they may be parted
彼らは離れ離れになってしまうかもしれないけど
There is still a chance that they will see
また会うチャンスはある
There will be an answer
答えは必ずあるから
Let it be
「身をゆだねなさい」
Let it be, let it be
なすがままに
Let it be, let it be
あるがままに
Yeah there will be an answer
答えは必ずあるから
Let it be
「身をゆだねなさい」
Let it be, let it be
なすがままに
Let it be, let it be
あるがままに
Whisper words of wisdom
彼女はそうささやいた
Let it be
「身をゆだねなさい」って
Let it be, let it be
なすがままに
Ah let it be, yeah let it be
あるがままに
Whisper words of wisdom
彼女はそうささやいた
Let it be
「身をゆだねなさい」って
And when the night is cloudy
曇った夜空にも
There is still a light that shines on me
僕を照らしてくれる明かりはある
Shine on until tomorrow
そして 夜が明けるまで 照らしてくれるんだ
Let it be
今はただ「身をゆだねよう」
I wake up to the sound of music,
「音楽」で目を覚ますと
Mother Mary comes to me
マリア様が僕のところへ現れて
Speaking words of wisdom
素晴らしい言葉をくれたんだ
Let it be
「身をゆだねなさい」って
Let it be, let it be
なすがままに
Let it be, yeah let it be
あるがままに
Oh there will be an answer
答えは必ずあるから
Let it be
「身をゆだねなさい」
Let it be, let it be
なすがままに
Let it be, yeah let it be
あるがままに
Oh there will be an answer
答えは必ずあるから
Let it be
「身をゆだねなさい」
Let it be, let it be
なすがままに
Let it be, yeah let it be
あるがままに
Whisper words of wisdom
彼女はそうささやいた
Let it be
「身をゆだねなさい」って
The Beatles「Let It Be」歌詞を和訳してみて・・・
ビートルズ「レットイットビー」は、まるで教会に響きわたるような荘厳な雰囲気を持ってますよね。
そして、作曲したポール自身がキリスト教であること、歌詞の中に「聖母マリア様」が登場することから、そういうイメージがより強く湧きますよね。なので、歌詞の和訳にもある通り、「レットイットビー」はマリア様からいただいた素晴らしいお言葉なので、「身をゆだねなさい」とちょっとお告げ風に和訳してみました。
文脈や歌詞とか関係なく、「Let It Be」を和訳するとなると、色々な和訳が当てはまるかと思います。そして、そのどれもがこの歌詞においても正解なんだと思います。もう極論、「Let It Be」は和訳しても「レットイットビー」でもいいんだと思います。この曲を聴いて、自分が感じたことが、自分の「レットイットビー」なんだと。みんな、表現する言葉は違えど、ほとんど同じものを感じているはず。
「身をゆだなねさい」と和訳しましたが、イメージとしては、「今は ただ その流れに身をゆだねなさい」という感じ。それは、何もしなくていいよという意味ではなく、「あなは 毎日頑張っているのだから この先幸せが待っているはず 今のままでいいんだよ」というニュアンスで私は感じました。
もし、ポール・マッカートニーの心からこの歌詞がこぼれてきたのだとすると、ポール自身がこんな風に誰かに言って欲しかったのかなって思います。それは、ポールの心の声だったのかなって。
実は、ポールの母親の名前は「メアリー」。そうなんです、綴りは「Mary」。歌詞に登場する「Mother Mary 」は一般的には「聖母マリア様」と和訳されますが、「母メアリー」という解釈もあるんですよね。
実は、母メアリーは、ポールが14歳の時に47歳の若さで亡くなっているんです。「身をゆだねなさい」って、ポールが本当に言って欲しかったのは、母親だったのかもしれませんね。
歌詞を和訳していて感じたのは、この曲の主人公は今「苦難の時代」にいて、でもこの先きっと良い未来が待っているから、今はその流れに身をゆだねなさいという感じ。つまり、この「レットイットビー」を創っている時、ポール自身も苦難の時代と感じていたのかなということ。
そして、それを裏付けるかのように「レットイットビー」を発表した1970年にビートルズは解散しているんです。
このビートルズにまつわる歴史や話はたくさんあって有名ですよね。一緒に活動してきたビートルズに解散が近いことを、ポールは感じていて、それをポールがどう感じているかも、この「レットイットビー」に秘められているのかなと。
そして、「レットイットビー」の歌詞の中には、ビートルズの解散について密かに、かつストレートに想いを込めている歌詞があるんです。
For though they may be parted
彼らは離れ離れになってしまうかもしれないけど
There is still a chance that they will see
また会うチャンスはある
この「彼ら」というのは、ビートルズのことを指していると思いませんか。そうであるなら、ポールは「また会うチャンスはある」って歌詞の中に想いを込めていたんですね。また会うチャンスというのは、ファンからすると、それは「再結成」っていう夢ですよね。しかし、その夢はかないませんでしたが・・・
この曲から受ける荘厳な雰囲気もあり、なにかキリスト教の教えのようなイメージ。私は、無宗教なのですが、この「レットイットビー」の歌詞を和訳してみて、自分にとっての神様を信じている人達の気持ちがなんだか少しわかるような気がしました。
自分が苦難の時にある時、前を向く為には、前に進む為には、まずは自分の心を救わないといけない。
「それでいいんだよ」って言ってくれる存在が、必要な時ってありますよね。それは神様でも親でも、友達でもいいと思うんです。それこそ、「音楽」を通してだって。
音楽の歌詞って、不意に心に刺さる時ってありますよね。それまで、そんなに気にしてなかった音楽の歌詞が、急に耳に届くようになった。いや、心に届くようになった。失恋した時に、急に「失恋ソング」が心に刺さる感じ。
個人的に、ビートルズの「レットイットビー」は、普段から心に刺さりやすいんです(笑)
でも、そうやって前に向く力をくれる音楽って大事だなって思ってます。